生まれも育ちも長浜市の北村明子さん。幼い頃から祖父母の田畑をよく手伝う女の子だった。高校は適性と通学の利便性を考えて長浜農業高校へ。３年間、作物栽培の基礎について学んだ後、さらに進んだ滋賀県立農業大学校の養成科（２年コース）では果樹を専攻した。
農業大学校では、専攻のことをかなり深く勉強できる。また、農業機械や農業経営など応用が利くことを習得できるので、これから農業をしたい人にお勧めだという。農家実習もあり、北村さんも実習を通して現場で求められるスキルを身につけた。卒業生の多くは就農したり、農業関連企業に就職したりしている。
入社５年目になる北村さんの仕事は、主に野菜苗の生産管理だ。
「細かいことが気になるタイプなので、種苗店に卸す苗の品質チェックは入念に行います。種から育つところをみていると、出荷するときは娘を嫁に出す親の気分。クレームになって戻ってこないように願うばかりです。」
玉ねぎなど出荷野菜の選別もしており、「市場は皮つきの小さいサイズ、カット野菜工場や給食センターは皮なしの大きいサイズが喜ばれるので、お客様の好みを考えて作業しています」という。
休日も早起きして家庭菜園をする北村さん。「一生農業を続けたい」と笑顔で語った。
